日帰りの大腸ポリープ切除で保険金10万円|医療保険の「入院一時金」と日帰り入院の条件

日帰りの大腸ポリープ切除で保険金10万円|医療保険の「入院一時金」と日帰り入院の条件

これはライフハックなのですが、医療保険に「入院一時金」の特約をつけていると、大腸内視鏡検査でポリープを切っただけでも、まとまった給付金がもらえることがあります。

私は数年前、大腸内視鏡検査でポリープを日帰りで切除して、入院一時金の10万円と入院日額をもらいました。睡眠時無呼吸症候群の診断のための1泊の入院でも、入院一時金10万円と入院日額が出ています。

「たいした入院じゃないし」と請求していない人も多いと思うので、なぜもらえたのか、自分の保険で何を確かめればいいかをまとめます。

私の医療保険の中身

入っているのは、2018年に加入した終身医療保険です。保障はこんな感じです。

保障内容保険料(月)
主契約(入院・手術)入院日額3,000円。病気の手術は入院日額の40倍・20倍・10倍・5倍(手術の種類で変わる)1,089円
入院一時金特約入院すると10万円1,090円
通院特約入院の前後の通院で日額3,000円264円
先進医療特約先進医療の技術料(通算2,000万円まで)96円

入院日額は3,000円と小さめにして、そのかわり入院一時金を10万円つけています。合計で月2,539円です。

入院一時金とは:入院が1日でも、決まった額が出る

入院一時金は、入院したら日数に関係なく、決まった額がまとめて出る保障です。

最近の入院は短くなっていて、日帰りや1泊2日で終わることも多くなりました。入院日額の保障だけだと、日額3,000円×1日=3,000円にしかなりません。入院一時金があると、短い入院でも10万円が出ます。

私の2回の給付をざっくり計算すると、こうなります。

入院一時金入院日額
大腸ポリープ切除(日帰り)10万円3,000円×入院日数
睡眠時無呼吸症候群の診断のための入院(1泊)10万円3,000円×入院日数

※入院日額は日数に応じて出ます(1泊2日なら2日分とするのが一般的)。ポリープ切除では、条件にあえば手術給付金(入院日額の何倍か)も対象になります。

入院一時金特約の保険料は月1,090円(年13,080円)。加入から8年で払った特約の保険料は約10万円なので、2回の入院で、払った保険料の約2倍の入院一時金を受け取った計算です。

日帰りでも出るかの分かれ目:「日帰り入院」か「外来」か

ポリープの切除は日帰りでしたが、入院一時金が出ました。公的医療保険で「日帰り入院」として扱われていたからです。

日帰り入院は、入院した日と退院した日が同じで、健康保険で入院として扱われているものをいいます。入院として扱われたかどうかは、病院の窓口でもらう診療明細書に「入院基本料」などの入院料があるかで確かめられます。

外来扱いになって、日帰り入院にならないのは、たとえばこんな場合です。

  • 入院施設(ベッド)のないクリニックでの手術や休養。大腸内視鏡のポリープ切除をクリニックで受けると、日帰りでも外来扱いになります
  • 「短期滞在手術等基本料1」で算定されている場合。外来扱いになって対象外とする保険会社があります

なので、入院一時金を目当てにするなら、入院施設のある病院で受けるほうが日帰り入院になりやすい、ということになります。ただ、入院にするかどうかは医師が必要性を見て決めることなので、保険のために病院を選ぶというよりは、「病院で日帰り入院になったら請求を忘れずに」と覚えておくのがいいと思います。

給付の条件は保険会社や契約によって違います。私の保険のように、治療のための入院で、保険証券に「1日以上の入院」「1日目から」と書いてある契約なら、日帰り入院も対象になります。

診断のための入院でも出ることがある(人間ドックは対象外)

睡眠時無呼吸症候群は、一晩入院して寝ているあいだの呼吸を調べる検査があります。私はこの診断のための1泊の入院でも、入院一時金と入院日額が出ました。

治療の前の段階の入院でも、病気の疑いがあって、医師の指示で診断のために入院した場合は、治療の一環として支払いの対象になることがあります。一方で、泊まりがけの人間ドックや健康診断のように、検査だけが目的の入院は対象外です。

睡眠時無呼吸症候群は、さらに条件をつけている保険会社もあります。私の保険会社の場合は専用の診断書が必要で、検査の結果、治療が必要な基準を満たさず、治療(手術やCPAP療法、マウスピース療法など)が行われなかったときは支払いの対象になりません。私の場合は、検査の結果、治療が必要と判断されたので対象になりました。

ちなみに、内視鏡で組織を少し取って調べる「生検」は検査なので、手術給付金の対象外です(ポリープを切り取る手術とは別)。

自分の医療保険で確かめるところ

保険証券や、保険会社のWebサービスの契約内容のページで、次のところを見てください。

  1. 入院一時金(入院一時給付金)の特約がついているか:ついていれば、短い入院でもまとまった額が出ます
  2. 入院給付金が「1日目から」か:古い保険だと「5日以上の入院で5日目から」のような契約もあり、日帰りや1泊では出ないことがあります
  3. 手術給付金の倍率:「入院日額の○倍」なのか「一律○万円」なのか。外来の手術も対象か
  4. 同じ病気で再入院したときの扱い:一般的には、同じ原因(または医学上関係のある原因)での再入院が、前の退院から180日以内だと1回の入院とみなされ、入院一時金はもう一度は出ません。180日を過ぎていれば、別の入院として扱われます。原因が違う病気・ケガなら、180日以内でもそれぞれ対象になるのが一般的です(日数や回数の決まりは保険によって違います)
  5. 受取人と指定代理請求人:本人が請求できないときに、家族が代わりに請求できるようにしておく

請求もれに注意:請求できるのは3年

保険金・給付金を請求できる権利は、請求できるようになった時から3年で時効になります(保険法95条)。3年以内の入院・手術なら、今からでも請求できる可能性があります。

最近は、診断書がいらず、領収書や診療明細書の写真をスマホで送るだけで請求できる保険会社も増えています。「こんなことで請求していいのかな」と思うものでも、まずは請求してみましょう。出るかどうかは保険会社が判断してくれます。

参考:保険法(e-Gov法令検索)

1級FPとして思うこと

FIRE界隈などで「医療保険はいらない」という保険不要論が流行ったこともありました。日本には高額療養費制度があって医療費の自己負担には上限があるので、貯金で備えるという考え方自体は間違っていません。医療保険は必須ではありません。

ただ、保険は「いる・いらない」の二択ではなく、適切に使えば有効だと思います。医療保険は元を取るのが目的ではなく、もしものときの備えです。家計を支える大黒柱なら、入院や手術で収入や貯金が減るときのために入っておいてもいいと思います。

入るなら、保障を盛りすぎず、保険料はおさえめに。私は保険料を月2,500円くらいにおさえて、短い入院でもまとまった額が出る形にしています。そして、入っているなら出るときは確実に請求することが大切です。

それに、保険料は払い方と税金でも少し取り戻せます。

  • クレジットカードで払う:私は保険料をクレジットカードで払っているので、カードのポイントもつきます(カードによっては、保険料は還元の対象外だったり、還元率が下がったりします)
  • 生命保険料控除(介護医療保険料控除):2012年以降に契約した医療保険の保険料は、介護医療保険料控除の対象です。私の保険料は年30,468円なので、所得税の控除額は25,234円(30,468円×1/2+10,000円)、住民税は21,234円(30,468円×1/2+6,000円)。所得税の税率が20%(独身の会社員なら年収700万〜1,000万円くらいが目安)なら、所得税と住民税で年7,300円くらい、10%(年収400万〜650万円くらい)でも年4,700円くらい税金が安くなります

参考:国税庁「生命保険料控除」

ポリープは早めに見つけて切っておくと安心なので、私も今後こまめに大腸内視鏡検査を受けようと思います。

※給付の条件や金額は、保険会社・商品・特約・加入した時期によって違います。この記事は私の契約での例です。ご自身の保険は、保険証券・約款を確認するか、保険会社にお問い合わせください。