NISAとは?初心者向けにしくみとメリット、なぜお得と言われるのかをやさしく解説

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NISAとは?初心者向けにしくみとメリット、なぜお得と言われるのかをやさしく解説

「NISAはお得だから始めたほうがいい」とよく聞きますが、何がお得なのかは、意外と説明されないことが多いです。

ひとことで言うと、NISAは投資で増えた分に税金がかからない口座です。ふつうの口座で投資をすると、増えた分の約20%が税金で引かれます。NISAなら、その税金が0円です。

この記事では、NISAのしくみと、なぜお得と言われるのかを、数字を使って初めての人向けに説明します。内容は2026年10月26日に金融庁・国税庁のページで確認したものです。

NISAとは:投資の利益に税金がかからない口座

NISA(ニーサ)は、国の「少額投資非課税制度」です。銀行や証券会社でNISA口座を作り、その口座で株や投資信託を買うと、値上がりした分(売却益)や、配当・分配金に税金がかかりません。

ふつうの口座(特定口座・一般口座)NISA口座
利益にかかる税金20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%)0円
10万円の利益が出たとき税金2万315円、手取り7万9,685円手取り10万円
投資できる額上限なし年360万円・合計1,800万円まで

NISAは「投資の商品」ではなく、投資をするときの「口座(入れ物)」です。NISA口座の中で何を買うか(投資信託・株など)は、自分で選びます。

参考:金融庁「NISAを知る」、国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」

なぜお得と言われるのか

1. 増えた分の約20%が、まるごと手元に残る

いちばん大きいのは、利益にかかる20.315%の税金がないことです。同じ商品を同じだけ持っていても、ふつうの口座とNISA口座では、手元に残る額が変わります。

たとえば、月3万円を20年間積み立てて、年3%で増えたと仮定します(あくまで計算のための仮定で、実際の値動きは毎年変わります)。

ふつうの口座

積み立てた額 720万円
積み立てた額 720万円利益の手取り 約211万円税金 約54万円

NISA口座

積み立てた額 720万円利益
積み立てた額 720万円利益 約265万円(税金0円)
月3万円を20年、年3%(月ごとの複利)で増えたと仮定した計算。20年後の額は約985万円。ふつうの口座で全部売ると、利益約265万円に20.315%の税金(約54万円)がかかる

同じ投資をしても、NISAなら約54万円多く手元に残る計算です。積み立てる額が大きいほど、期間が長いほど、この差は広がります。

2. 税金がかからない期間に、期限がない

2024年からのNISAは、非課税で持っていられる期間が無期限です(2023年までのつみたてNISAは20年、一般NISAは5年でした)。制度も期限のない恒久的なものになりました。

期限がないので、「いつまでに売らないと税金がかかる」と気にせずに、何十年も持ち続けられます。投資は長く続けるほど、増えた分がさらに増える(複利)効果が出やすいので、期限がないことは大きなメリットです。

3. 売っても、翌年に枠が戻る

NISAで投資できるのは、1人1,800万円まで(買った額ベース)です。途中で売ると、売った商品を買ったときの額(簿価)の分だけ、翌年以降に枠が戻ります。

たとえば、100万円で買った投資信託が150万円になって売った場合、戻る枠は買ったときの100万円分です。教育費や住宅の頭金など、途中でお金が必要になっても、売って使い、また翌年から積み立て直せます。

4. 少額から始められる

NISAは、金融庁によると「少額からの投資を行う方のために」作られた制度です。毎月の積立なら数千円から始められます(証券会社によっては月100円から)。最初から大きな額を用意しなくても、家計に無理のない額から始めて、あとから増やせます。

NISAの2つの枠

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあり、両方を同時に使えます。

つみたて投資枠成長投資枠
1年に投資できる額120万円240万円
非課税で持てる額(生涯)合計1,800万円(成長投資枠はそのうち1,200万円まで)
買えるもの長期の積立・分散投資に向いた、金融庁の基準を満たす投資信託株・投資信託など(整理・監理銘柄、信託期間20年未満・毎月分配型の投資信託などは除く)
買い方積立一括でも積立でも
非課税の期間無期限
口座を作れる人日本に住んでいる18歳以上(その年の1月1日時点)。2027年1月から、0〜17歳もつみたて投資枠を使える

初めての人は、まずつみたて投資枠で、投資信託を毎月積み立てるところから始めるのがわかりやすいです。つみたて投資枠で買える投資信託は、手数料などの条件で金融庁の基準を満たしたものに絞られているので、選びやすくなっています。

参考:金融庁「NISAを知る」

気をつけたいこと

元本は保証されていない

NISAは「税金がかからない口座」で、中で買う投資信託や株は、値下がりすることもあります。積み立てた額より少なくなることもあります。生活費や、近いうちに使う予定のお金は、預金で持っておき、当面使わないお金で始めます。

損をしたときは、税金の面での救済がない

ふつうの口座なら、損をしたときに、ほかの口座の利益と相殺(損益通算)したり、損を翌年以降に繰り越したりできます。NISA口座の損失は、どちらもできません。税金がかからない代わりに、損失も「なかったもの」として扱われます。

口座は1人1つ

NISA口座は、1人1口座です。金融機関は年単位で変えられますが、手続きがいるので、はじめに使う金融機関をよく選んでおくと楽です。

枠が戻るのは翌年

売って枠が戻るのは、売った年ではなく翌年です。また、1年に投資できる額(つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円)は変わらないので、戻った枠を一度に使いきれるわけではありません。

NISAの始め方

  1. 証券会社でNISA口座を作る:銀行でも作れますが、買える投資信託の種類が多く、ポイントの付く積立(クレカ積立)が使えるネット証券が便利です
  2. 積み立てる投資信託を選ぶ:つみたて投資枠の中から、手数料(信託報酬)の低いものを選ぶのが基本です
  3. 毎月の積立を設定する:額と引き落とし方法(銀行口座・クレジットカードなど)を決めれば、あとは自動で続きます

たとえばSBI証券は、NISA口座でも三井住友カードでのクレカ積立が使え、積立額に応じてVポイントがたまります。

SBI証券でNISA口座を開設

クレカ積立で、各社のポイントの付き方を比べた記事はこちらです。

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ポイントを使ってNISAで投資信託を買う方法は、こちらにまとめています。

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2027年1月からは、子どももNISA(こどもNISA)を使えるようになります。

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1級FPとして思うこと

NISAがお得と言われるのは、「NISAで買うと増える」からではなく、「増えたときに税金を引かれない」からです。増えるかどうかは、中で買う商品と相場しだいです。

そのうえで、NISAが向いているのは長く持ち続ける投資です。NISAでは、損をしてもほかの利益と相殺(損益通算)できないので、短い期間で売り買いをして損を出すと、ふつうの口座より不利になることもあります。反対に、何年・何十年と積み立てて持ち続けるなら、増えた分にずっと税金がかからないNISAのしくみがいちばん活きます。長期で資産をつくるための投資なら、NISAがおすすめです。

始めるときは、生活費の数か月分を預金で残してから、無理のない額で積立を設定してみてください。値下がりする時期もありますが、毎月同じ額を淡々と積み立て、長く持ち続けることが、NISAの「税金がかからない」「期限がない」というしくみを活かす使い方です。

※制度の内容は2026年10月26日時点の金融庁・国税庁のページの内容です。計算は一定の利回りを仮定したもので、将来の運用成果を示すものではありません。投資信託や株は値下がりすることがあり、元本は保証されません。投資の判断はご自身でお願いします。