ポイントに税金はかかる?買い物のポイントは非課税、キャンペーンや共通ポイントは一時所得|国税庁の扱いと、申告がいる目安

ポイントに税金はかかる?買い物のポイントは非課税、キャンペーンや共通ポイントは一時所得|国税庁の扱いと、申告がいる目安

ポイ活でためたポイントに、税金はかかるのでしょうか。

国税庁の考え方では、買い物で付くポイントは「値引き」と同じなので課税されません。一方で、抽選キャンペーンで当たったポイントや、共通ポイント制度の運営会社からもらったポイントは、使ったときに一時所得になります。一時所得には年50万円の特別控除があるので、買い物のポイントや少額のキャンペーンだけなら、税金がかかることはまずありません。

注意したいのは、ポイントサイトの高額案件や紹介報酬で年50万円を超える人です。国税庁のタックスアンサーと税務大学校の研究論文をもとに整理しました。内容は2026年10月10日に国税庁などのページで確かめたものです。

結論:何の所得かは「手に入れ方」、いつの所得かは「使ったとき」

ポイントの税金は、2つのことで決まります。

  1. 何の所得になるか:ポイントをどうやって手に入れたかで決まる
  2. いつの所得になるか:基本はポイントを使ったとき(ポイントサイトなら、現金や他社のポイントに交換したとき)
手に入れ方所得税の扱い根拠
お店の買い物で、そのお店から付く課税されない(値引きと同じ)国税庁 No.1907
抽選キャンペーンに当たった・共通ポイントの運営会社から付与された一時所得国税庁 No.1907
国や自治体の施策でもらった一時所得(以前のマイナポイントは、国税庁が一時所得と案内)国税庁 No.1490 Q&A
ポイントサイトで自分で案件に取り組んだ基本は一時所得。営利目的で継続していると雑所得のおそれペイの実の見解
アンケートの回答・紹介報酬など、役務の対価雑所得(事業としてやっていれば事業所得)税務大学校の論文・ペイの実の見解

「税務大学校の論文」は、税務大学校の研究論文(税務大学校論叢78号)で、国税庁の公式の見解ではありません。「ペイの実の見解」は、国税庁の一時所得・雑所得の説明と論文をもとにした考え方です。

買い物のポイント:値引きと同じなので課税されない

国税庁のタックスアンサー No.1907 は、ドラッグストアで付いたポイントを次の買い物で使った人に、確定申告は必要ないと答えています。買い物の代金に応じてその会社から付くポイントは、通常の商取引の値引きと同じなので、課税される経済的利益にはあたらない、という理由です。

キャンペーン・共通ポイント・国の施策:一時所得

同じ No.1907 では、次のポイントは値引きとは考えられないので、使った額が一時所得(使い道によっては事業所得など)の収入になるとされています。

  • ポイントを発行する会社の抽選キャンペーンに当選するなどして、臨時・偶発的にもらったポイント
  • 共通ポイント制度で、その制度を運営する会社から付与されたポイント

国や自治体の施策でもらうポイントも同じ考え方です。以前のマイナポイントについて、国税庁は「通常の商取引における値引き」とは認められないので一時所得、と案内していました(No.1490 Q&A)。

ポイントサイトの高額案件・紹介報酬:手に入れ方で分かれる

国税庁が例に出しているのは、ドラッグストアのポイントや抽選キャンペーンです。ポイントサイトでクレジットカードの発行や口座開設をして1件で数万円分のポイントをもらうような使い方や、紹介報酬は想定されていません。ポイ活に本気で取り組んでいると、年50万円を超えることも珍しくありません。国税庁の案内は見当たらないので、ここからはペイの実(1級FP)の見解です。

自分で案件に取り組んだポイント:基本は一時所得、続け方しだいで雑所得

カード発行や口座開設でもらうポイントは、買い物の値引きではないので非課税にはなりません。会社から対価なしに受け取るものなので、基本は一時所得(法人から贈与された金品)と考えられます。

ただし一時所得は「営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外」のもので、法人からの贈与でも「継続的に受けるもの」は除かれます(国税庁 No.1490)。ポイントを稼ぐこと自体を目的に、毎月のように案件をこなしているなら、雑所得とされるおそれがあります。

紹介報酬:雑所得

友だち紹介やブログ・SNSでの紹介でもらう報酬は、紹介という役務の対価です。税務大学校の論文は、アンケートの回答のような役務の対価として付くポイントは、対価性があるので雑所得としています。紹介報酬も同じ考え方で雑所得、事業としてやっているなら事業所得と考えるのが自然です。

いつの所得になる?基本は「使ったとき」

No.1907 は、使ったポイントの額を使った日の年分の収入にするとしています。税務大学校の論文も、ポイントを「停止条件付き贈与契約による債権」と整理し、会員が使った(特典を請求した)ときに贈与の効力が生じるので、所得になるのは使ったときとしています。国税庁の個人事業者向けの資料でも、事業の買い物でポイントが付いたときは仕訳をせず、使ったときに雑収入として計上する例が示されています。

ただし、事業所得や雑所得の収入は「その年において収入すべき金額」です(所得税法36条1項)。紹介報酬のような役務の対価を事業として受け取っていて、取り消されず現金や他社ポイントにそのまま換えられるなら、実質は報酬の支払いと同じなので、付いた(確定した)ときに収入にする考え方も成り立ちます。事業所得の収入の時期は、人的役務の提供なら原則提供を完了した日とされています(所得税基本通達36-8)。税務大学校の別の論文(税務大学校論叢100号)も、無対価でもらうポイントは交換・利用したときに収益にするとしつつ、ポイントを対価とする給与は取得したときに課税すべきで、事業の対価としてポイントを受け取った場合も同じと述べています。ただ、ポイントで受け取る報酬の時期をはっきり書いた国税庁の公式の案内(タックスアンサーや質疑応答事例)は見当たりません。

確定申告がいる目安

一時所得:50万円を引いて、2分の1

一時所得は、収入から、収入を得るために使ったお金と特別控除(最高50万円)を引き、さらにその2分の1だけを給与などほかの所得と合わせます(No.1490)。

一時所得の収入 90万円

特別控除 50万円40万円

ほかの所得と合わせる額(2分の1)

20万円
一時所得の収入が90万円なら、50万円を引いて40万円、その2分の1の20万円がほかの所得と合わさる(収入を得るために使ったお金がない場合)

国税庁の No.1490 Q&A では、一時所得の合計が年50万円以下なら確定申告は必要ない、一般的な会社員なら90万円以下なら必要ない(給与以外の所得が20万円以下になるため)と案内されています。

ふるさと納税の返礼品も一時所得です(国税庁の質疑応答事例)。50万円の特別控除は、ポイント・返礼品・懸賞の賞金・生命保険の一時金など、その年の一時所得をすべて合わせて使います。

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雑所得:特別控除はない

雑所得は、収入から必要経費を引いた額がそのまま所得で、50万円の特別控除はありません(No.1500)。会社員は、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です(No.1900)。

住民税は「20万円以下なら申告不要」がない

給与以外の所得が年20万円以下なら確定申告がいらない、というのは所得税だけのルールです。川崎市などは、住民税には同じしくみがなく、給与以外の所得があれば金額にかかわらず住民税の申告が必要と案内しています。くわしくはお住まいの市区町村で確かめてください。

はっきりした答えがないから、説明できるようにしておく

ポイントサイトのポイントや紹介報酬の扱いには、国税庁のはっきりした答えがまだありません。税務署から聞かれたときに、「なぜその所得にしたか」「なぜその時期にしたか」を合理的に説明できるようにしておくことが大切です。

  • 記録を残す:どの案件・紹介で何ポイントもらい、いつ何に交換したかを、ポイントサイトの履歴の画面などで保存する
  • 分けておく:自分で案件に取り組んだポイントと、紹介報酬を分けて記録する(所得の種類が違うため)
  • やり方を毎年そろえる:「交換したときに計上する」「付いたときに計上する」のどちらかに決めて、年によって変えない
  • 迷ったら慎重なほうを選ぶ:金額が大きいときは、税金が少なくなりすぎないほうを選ぶ

年50万円を超えそうなとき、紹介報酬があるときは、税務署か税理士に相談するのがおすすめです。

参考:国税庁「No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い」、国税庁「No.1490 一時所得」、国税庁「No.1490 一時所得 Q&A」、国税庁「No.1500 雑所得」、国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」、国税庁「『ふるさと納税』を支出した者が地方公共団体から謝礼を受けた場合の課税関係」、国税庁「共通ポイント制度を利用する事業者(加盟店A)及びポイント会員の一般的な処理例」、所得税法(e-Gov法令検索)、川崎市「給与以外に副収入がある場合の個人住民税の申告について知りたい。」、国税庁「所得税基本通達 36-8(事業所得の総収入金額の収入すべき時期)」、税務大学校論叢78号「企業が提供するポイントプログラムの加入者(個人)に係る所得税の課税関係について」、税務大学校論叢100号「法人が企業ポイントを取得した際の所得認識について」

ポイントを投資や医療費に使ったとき

投資信託・株を買ったとき:No.1907 では、共通ポイントの運営会社から付与されたポイントで株式などを買った場合、取得価額はポイントを使う前の支払金額(ポイント分も含む)で計算し、使ったポイントの額は一時所得の収入に入れるとされています。1万円の投資信託を5,000円分のポイントと現金5,000円で買ったら、取得価額は1万円、ポイントの5,000円は一時所得の収入です。投資に使っても所得の種類は手に入れ方で決まるので、紹介報酬など役務の対価のポイントなら雑所得になりそうです(ペイの実の見解)。

医療費控除の対象にポイントを使ったとき:ポイントを使った後の支払額で控除を計算するか、使う前の支払額で控除を計算してポイント分を一時所得の収入に入れるか、どちらかです(No.1907)。

ポイントを家族に渡したとき・亡くなったとき

家族に渡したとき:dポイントは会員どうしで譲渡でき、Vポイントは三井住友カードの家族ポイントで分けられます。個人から財産をもらったときにかかるのは贈与税で、1年間にもらった財産の合計が110万円以下ならかからず、申告もいりません(No.4402)。ポイントの受け渡しをどう扱うかの国税庁の案内は見当たりませんが、家族で分け合う程度なら110万円を超えることはまずないでしょう。

亡くなったとき:相続税の「財産」は、金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのものです(相続税法基本通達11の2-1)。相続できない共通ポイントは相続財産に入らないと考えられますが、相続できるANA・JALのマイルは、理屈の上では相続財産に入ると考えられます。マイルの評価のしかたを決めた通達は見当たりません。相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除があるので(No.4152)、ほとんどの家ではかかりません。

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参考:国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」、国税庁「相続税法基本通達 第11条の2《相続税の課税価格》関係」、国税庁「No.4152 相続税の計算」

まとめ:買い物のポイントは非課税、高額案件と紹介報酬は要注意

  1. 何の所得かはポイントの手に入れ方で、いつの所得かは基本使ったときで決まる
  2. 買い物でそのお店から付くポイントは、値引きと同じなので課税されない
  3. 抽選キャンペーン・共通ポイントの運営会社・国や自治体の施策でもらったポイントは一時所得。年50万円の特別控除があり、会社員なら90万円までは確定申告がいらない(ふるさと納税の返礼品なども合算)
  4. ポイントサイトで自分で案件に取り組んだポイントは基本は一時所得、営利目的で継続していると雑所得のおそれ。紹介報酬は雑所得で、50万円の特別控除はない
  5. 答えがはっきりしていないので、記録を残し、なぜそう申告したかを説明できるようにしておく
  6. 住民税には「20万円以下なら申告不要」がない

※2026年10月10日時点の国税庁のタックスアンサー・通達などをもとにした一般的な説明です。税務大学校の論文は研究者の考えで、国税庁の公式の見解ではありません。ポイントサイト・紹介報酬の扱いはペイの実の見解で、税務署の判断とは違うことがあります。個別のことは税務署・税理士にご相談ください。