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種類が多すぎるPiTaPaの選び方 獲得ポイントの違い、比較

関西で私鉄や地下鉄に乗るのに便利なPiTaPa。SuicaやICOCAなどは統合されて久しいですが、PiTaPaは銀行引き落としのポストペイ式でSuicaなどとは大きく仕組みが異なるため、統合はされていません。

多くのカード類がスマホで代替できるようになりましたが、PiTaPaはまだリアルカードが手放せそうにありませんね。

ところでこのPiTaPa、公式のカードラインナップを見ただけで36種類もありますよ。クレジット機能の有無など細かい違いを含めるともっとあるんじゃないでしょうか。それぞれで貯めれるポイントが違ったりしてもう訳がわかりません。

また、利用回数割引や区間指定割引のシステムも路線ごとにバラバラです。

関西人にとって最も身近なカードだけど、きちんと全容を把握できている人はほぼいないんじゃないでしょうか。本当はもっとお得な使い方があるかもしれないのに、損しているかもしれませんね。

どれを選べばお得かというのは使う路線と乗る頻度で変わってくるので、ここでその全てのパターンを網羅するのは不可能ですが、考え方だけ示したいと思います。これを参考に、お得な使い方を見つけていただければと思います。

PiTaPaがあったほうがいい場合は?

PiTaPaは独自の利用回数割と区間指定割があり、路線ごとに微妙にシステムが違います。

しかし全てに言えるのは、お得になるのは同一料金区間に月11回以上乗った場合だということです。よって、月に往復5回、概ね週1回しか電車に乗らない人はPiTaPaは必要ありません。モバイルSuicaに高還元率クレジットカードでチャージしていくほうがリアルカード不要だし、クレジットカードのポイントが取れるのでお得だと思います。

PiTaPaの区間指定割引料金と定期代との損益分岐点は、路線によってばらつきがありますが、概ね35〜40回乗車(学生なら20回程度)です。40回以上乗るなら、大抵は区間指定割引を使うより定期を買ったほうが安くなります。月20往復、概ね週5回以上必ず乗る人は定期を高還元クレジットカードで買ったほうがいいので、この場合もPiTaPaは別にいらないかもしれません。

しかし、実は週休2日のサラリーマンだと、意外と月20往復もしないんですよね。

2019年の平日日数は下表の通りです。有給を取らず、毎日まっすぐ出勤、帰宅した場合、これだけ往復することになります。

2019年 平日日数
1月 21
2月 19
3月 20
4月 20
5月 19
6月 20
7月 22
8月 21
9月 19
10月 21
11月 20
12月 22

どうでしょう、有給をとったり、出張があったり、帰りに用事があって違うルートで帰宅したり、と少しするだけで、月20往復もはとてもしなさそうではないですか?

定期を買ってしまうと、あまり乗らなかった月は損してしまうことになるのです。そこで、PiTaPaの区間指定割引が使える路線では、定期を買わないほうが融通が利いて無駄がないことが多いです。一般的なサラリーマンや学生はPiTaPa区間指定を使って定期を買わないパターンの方が得しやすいと思います。特に学生は夏休みや春休みが長いので、定期は損しやすいです。

また、定期は全額前払いなのに対して、PiTaPaは月ごとに後払いなので資金計画も立て易いですね。

もちろん、区間指定割制度がない私鉄やJRなどは定期を買うほうが得策である場合も多いと思います。

  • 週1回程度の利用ならSuicaに高還元率クレカでチャージの方がお得
  • 週5回程度の利用までなら定期は買わずPiTaPa区間指定割を使う
  • 週6以上乗る場合、区間指定がない私鉄、JRは定期を高還元率クレカで買う

これはあくまでも一般論で、例外はいくらでもあるので、このポイントを念頭に置いた上で、実際に自分が利用する路線の料金を計算してみてください。

大阪メトロ(マイスタイル)は6ヶ月定期分と同額以下になるので、定期が必要になることはほぼありません。

その他の路線(阪急、京阪、近鉄、大阪モノレールなど)は1ヶ月定期と同額なので、6ヶ月定期と比較したら少し損する月もあるかと思います。

阪神、南海、北大阪急行などは区間指定割はありません。

区間指定割引を受けるにはPiTaPa倶楽部にログインして利用駅を設定する必要があるので、通勤通学で電車に乗る方は必ず設定しておきましょう。

 

どのPiTaPaを使うべき?

PiTaPaは何十種類もあって、それぞれ貯まるポイントや還元率が異なります。一方、回数割や区間指定割などのシステムはカードによる違いはありません。

ここでは、得られるポイントごとに6カテゴリーに分けて説明したいと思います。実際のカードがどのカテゴリーに属すかはカード名を見れば明らかですので、ここでは列挙はしません。情報量があまりにも多くややこしくなってしまうので…。

なお、このカテゴリーに属さないPiTaPa(主に銀行系、航空系)もありますが、電車での利用で特にメリットはないので省きました。

PiTaPaの種類による獲得ポイントの違い

6カテゴリーのPiTaPaで貯められるポイントを、PiTaPa利用買い物時PiTaPa交通利用時店頭提示時クレジット利用買い物時に分けて一覧にしました。一口にPiTaPaといってもこれだけ違いがあります。また、同じカード内に複数のポイントが貯まっていくので非常にややこしいです。

PiTaPaカテゴリー STACIA e-kenet KIPS minapita OSAKA KOBE
PiTaPaで買い物 ショップdeポイント 0.1%
交通利用ポイント Sポイント おけいはんポイント KIPSポイント minapitaポイント sMile
0.5%〜 1%
区間指定時 区間指定時
10% 10% 0.5% 0.5% 1日2〜6円
対象路線 阪急、阪神、能勢、北大阪急行、北神急行、神戸高速 京阪 近鉄 南海、泉北高速 大阪メトロ、大阪シティバス
クレジットカード 一体型 分離型 分離型 分離型 一体型 一体型
店頭提示ポイント Sポイント おけいはんポイント 割引など 割引など 割引など 割引など
0.5% 1%
対象店舗 グランフロント、阪急百貨店、阪神百貨店、関西スーパー、セブンイレブンなど 京阪百貨店、くずはモールなど 観光スポット、飲食店など 観光スポット、飲食店など 観光スポット、飲食店など 観光スポット、飲食店など
クレジットポイント Sポイント 花まるクレジットポイント KIPSポイント minapitaポイント OSAKA PiTaPaポイント KOBEポイント
0.5% 0.5% 0.5% 0.5% 0.5% 0.5%
ポイントアップ グランフロント、阪急百貨店、阪神百貨店など 近鉄百貨店など なんばパークス、なんばCITYなど 大丸、ekimo 、新なにわ大食堂など 大丸(神戸、須磨、芦屋)、山陽百貨店など

PiTaPa利用買い物時ーショップdeポイント

PiTaPaで買い物を行なった際に付与される「ショップdeポイント」は全PiTaPaで共通です。これは還元率0.1%と低すぎますね。コンビニなどでは他の決済方法を選ぶ方がよいので、貯まる機会としては、現金かPiTaPaしか使えない駅構内の自販機や駐輪場の支払いなどです。50円相当貯まると自動的に交通利用から50円引きになるのですが、駅内の自販機だけで5万円も永遠に使わないので貯まることはほぼないです。このポイントの存在は忘れてしまってもいいです。

PiTaPa交通利用時

やはり交通利用がメインになりますのでここを重視したいですね。

STACIA(スタシア)

STACIA系は阪急、阪神など利用時に運賃の0.5%(クレジット非搭載カードは0.1%)還元が得られます。さらに、阪急で区間指定割対象になった月は10%還元になります。1ヶ月定期料金の1割返ってくるということです。これは実質6ヶ月定期料金で乗れていることに等しいです。よって、阪急と大阪メトロだけで通勤する人はSTACIA PiTaPaで区間指定しておくだけで6ヶ月定期料金で乗れていることになるので定期は不要です。

↓Sポイントに関しては別記事で解説しています

関西に住むなら知っておきたいSポイント攻略 おすすめの貯め方と使い方 セブンイレブンでも貯まる! Sポイントは、関西住まいであれば、楽天ポイント、Tポイント、dポイント、Pontaポイントに並ぶ第5の共通ポイントです。 ...

また、例えば、北大阪急行、大阪メトロ、阪急の3路線を通勤で使う場合は、区間指定割のない北大阪急行の定期のみSTACIAに付与し、大阪メトロと阪急は定期を使わず区間指定を使うことで、STACIA一枚だけで通勤可能です。

e-kenet(イーケネット)

e-kenet PiTaPaは京阪利用時に運賃の1%還元が得られます。さらに、区間指定割対象になった月は10%還元になります。これは実質6ヶ月定期料金で乗れていることに等しいので、京阪と大阪メトロだけで通勤する人はe-kenet PiTaPaで区間指定しておくだけで6ヶ月定期料金で乗れていることになるので定期は不要です。

KIPS(キップス)

KIPS系は近鉄利用時に運賃の0.5%還元が得られます。近鉄は区間指定割引がありますが適用時は1ヶ月定期分の価格ですので、6ヶ月定期を買った方がお得になる場合もあります。

minapita(ミナピタ)

minapita系は南海利用時に運賃の0.5%還元が得られます。しかし南海は区間指定割引がないので、定期を買った方がお得になるかもしれません。

OSAKA PiTaPa

OSAKA PiTaPaは大阪メトロに乗車した際2円相当、1日に3回以上乗車した際は6円相当が還元されます。また、土日祝は1回で6円相当の還元です。クレジット機能なしのカードでは還元率は半分になります。あまり還元率は高くないので、通勤で阪急か京阪も乗り継ぐ人はSTACIA、e-kenetの方がいいかもしれません。

KOBE

KOBE PiTaPaは交通利用で貯まるポイントはありません。

クレジットカード一体型/分離型に関して

PiTaPaにはクレジットカードが一体になったタイプと、2枚に別れたタイプが存在します。分離型で交通利用しかしないなら、クレカの方は家に置いておいていいのですが、年会費無料の条件がクレカ年一回利用であることが多いので、忘れずに年一回は使う方がいいです。(忘れそうですけど…。)

一体型の方がいいですね。

店頭提示時ポイント

カードを会計前に提示するだけでポイントがもらえることがあります。特にSTACIAは百貨店以外に、スーパーやセブンイレブンで提示可能なのでポイントが貯まりやすいです。後述するように、クレカ利用では総じて還元率が0.5%しかないので、PiTaPa提示だけして決済は他のカードやアプリで行うのがいいと思います。

クレジット利用買い物時

PiTaPa決済ではなく、クレジットカードとして使った時にもポイントがもらえますが、総じて還元率が低いので普段使いには向きません。ただし対応する鉄道会社の百貨店では3%以上の高還元率になるものもあります。ポイント優待のある店での支払いのみに使うのがいいと思います。

結局どのカードがおすすめか

交通利用ポイントはSTACIAとe-kenetが抜けているので、阪急および京阪が通勤ルートである人はこれで確定でしょう。

STACIAは種類がたくさんありますので、あとは百貨店の利用頻度やその他優待で判断すれば良いでしょう。スーパーやセブンイレブンで提示できるので他よりポイントは貯まりますね。年会費を気にするのが煩わしい人はクレジットなし版を選んでもいいと思います。交通利用の還元は0.1%に落ちますが、区間指定適用時の特別ポイントはしっかり10%つきます。

e-kenetはクレカ分離型なのがちょっとめんどくさいですね。クレジット利用が1年間ない場合年会費2000円取られるので、忘れないでおきましょう。京阪百貨店ではかなりの優遇があるので、京阪沿線の方なら使い所はあります。

KIPS、minapita、OSAKA PiTaPaは交通利用の還元率が大したことないのでどれでもいいですが、クレカ一体型のOSAKA PiTaPaが管理は楽でしょう。ただし、通常のOSAKA PiTaPaは年にクレジット10万円以上使わないと年会費1250円かかるのがだいぶしんどいです。これを回避するには、交通利用還元率が半減するけどクレジットなし版を選ぶか、京都ぷらすOSAKA PiTaPaを選ぶかです。

京都ぷらすOSAKA PiTaPaはただ京都っぽいデザインなだけのOSAKA PiTaPaで、京都の地下鉄やバスで何か優遇があるわけではないです。(笑)

なんと、年会費免除10万円縛りがなぜか京都ぷらすにはなく1回使えば大丈夫なので、OSAKA PiTaPaから選ぶとしたらこれかなと思います。ただし、京都ぷらすには定期を印字する部分がないので、定期が必要な人には向きません。

まとめ

以上、PiTaPaを持つべき場合と、どのPiTaPaを持つべきかの考え方を示しました。

PiTaPaは区間指定が定期に比べて融通が利くので、無駄なく得しやすいです。ただし、PiTaPaよりICOCAに定期をつけた方がお得な場合も多々あるので、ぜひシミュレーションしてみてください。

通勤の路線や乗る頻度で最適なPiTaPaは変わりますが、強いて一枚あげるなら、STACIAエメラルドが万人におすすめできますね。グランフロント、阪急百貨店、阪神百貨店では無双ですし、スーパーやセブンイレブンでも提示できるので、ポイントは貯まりやすいです。